緩和ケアチームとは

チームスタッフの紹介

鎮痛補助薬の適応と投与法

適応となる
痛みの性質
一 般 名 薬 品 名 開始量
(mg)
増量
の幅
(mg)
増量
間隔
(日)
通 常 の
維 持 量
投与法

けいれん薬
神経障害性疼痛
電気が走るような
刺すような
 ガバペンチン  ガバペン 200〜400 200〜400 2〜3 〜1200mg  2〜3
 カルバマゼピン  テグレトール 100〜200 100〜200 2〜3 〜800mg  2分割
 眠前1回
 フェニトイン  アレビアチン 100 100 5〜7 〜400mg  2分割
 眠前1回
バルプロ酸
ナトリウム
デパケン
ハイセレニン
デパケンR
セレニカR
200〜400 200 2〜3 〜1200mg  2分割
クロナゼパム リボトリール 0.5 0.5 4〜6 〜3mg  眠前1回
抗うつ薬 神経障害性疼痛
しびれたような
しめつけられる
ような
つっぱるような
アミトリプチリン  トリプタノール 10〜25 10〜25 1〜7 40〜100mg  眠前1回
ノルトリプチリン ノリトレン
アモキサピン アモキサン
漢方薬 筋れん縮による
疼痛
芍薬甘草湯 2.5g 2.5g 1 5〜7.5g  分2〜3
抗不安薬 ジアゼパム セルシン 2〜5 2〜5 2〜3 2〜20mg  分2〜6
 眠前1回
 ピリピリした痛み エチゾラム デパス 1 0.5〜1 2〜3 1〜2mg  眠前1回
抗不整脈薬  神経障害性疼痛
 しびれたような
 しめつけられるような
 つっぱるような
リドカイン キシロカイン 300〜500 100〜150 1〜2 0.5〜1.0mg/kg/hr  持続
皮下
 持続
静注
メキシレチン メキシチール 150〜300 100〜150 2〜3 150〜450mg  分3
NMDA
受容体拮抗薬
 神経障害性疼痛 塩酸ケタミン ケタラール 50〜150 50〜100 2〜3 50〜200mg/day  持続
静注
イフェンプロジル セロクラール 60〜180 60 1〜7 60〜300mg  分3
コルチコ
ステロイド
 神経圧迫による
痛み、しびれ
プレドニゾロン プレドニゾロン
プレドニン
5〜20 5〜20 2〜3 10〜60mg  朝1回
 分2〜3
デキサメタゾン デカドロン 1〜2 1〜2 2〜3 1〜10mg  朝1回
 分2〜3

分割 ・・・ 的場 元弘ほか : がん疼痛治療のレシピ. 春秋社, 2007. 一部改変

いずれの薬剤もモルヒネとの併用は可能であるが、抗けいれん薬。抗うつ薬、抗不安薬、塩酸ケタミンでは傾眠に注意。
・鎮痛補助薬の鎮静によって、自主的な痛みの訴えが減少することがある。
・適切な鎮痛が得られているかの注意が特に必要になる。

【参考文献】
・的場 元弘ほか:がん疼痛治療のレシピ. 春秋社, 2007.  
・加賀谷 肇:麻薬 済生会横浜市南部病院の取り組み事例.  
 薬局 Vol.56 No.11 2941-2947, 2005.  
・各添付文書  

転移

セデーション

○あらゆる治療を尽くしても苦痛がひどいとき          
  ・モルヒネ注  
  ・ケタラール注(0.1〜0.2mg/kg/hr) などを組み合わせる。  
  ・ドルミカム注(0.02〜0.04mg/kg/hr) (精神科、麻酔ペイン科コンサルト)
   
○患者・家族の意志を十分把握しない限り決して容易に用いてはならない。