緩和ケアチームとは

呼吸困難

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  •   この項目は日本緩和医療学会PEACEプロジェクトの
     エンドユーザー研修会資料の一部を改編して使用しています。

呼吸困難の治療STEP 1

その1

呼吸困難時の頓服(処方例)

■ モルヒネ

塩酸モルヒネ(オプソR) 5mg 0.5〜1包
塩酸モルヒネ注 2mg(0.2ml) 皮下注

■ 抗不安薬

アルプラゾラム(ソラナックスR) 0.4mg 0.5錠
ロラゼパム (ワイパックスR) 0.5mg 1錠

その2

ステロイドの定期投与 (処方例)

 ■ ベタメタゾン(リンデロンR) 4〜8mg/日を数日投与する。

効果認める場合は漸減し、効果の維持できる最小量 (0.5〜4mg/日)で継続する。
効果がない場合には中止する

※ ステロイドは予後と効果・副作用のバランスを考えて使用する!

 

呼吸困難の治療STEP 2

モルヒネの定期投与(処方例)

■ 開始量

硫酸モルヒネ徐放製剤(MSコンチンR)1日20mg
モルヒネ注5〜10mg/日持続静注・持続皮下注

※ モルヒネが投与されている場合は20〜30%増量

■ 抗不安薬

アルプラゾラム(ソラナックスR) 0.4mg 0.5錠
ロラゼパム (ワイパックスR) 0.5mg 1錠

呼吸困難時のレスキューを設定)

 

内服・坐薬は1日量の1/6の速放性製剤を使用(1時間あけて反復可)

注射剤は1時間分を早送り(15-30分あけて反復可)

呼吸困難の治療STEP 3

抗不安薬をモルヒネに追加 (処方例)

 ■ 内服

・ アルプラゾラム (ソラナックスR) 0.4mg
→  1〜3錠   分1〜3
・ ロラゼパム (ワイパックスR) 0.5mg
→  1〜3錠   分1〜3

 ■ 坐剤

・ ジアゼパム(ダイアップR) 4mg
→  1〜3個   分1〜3
・ ブロマゼパム(セニランR) 3mg
→  0.5〜1.5個   分1〜3

 ■ 持続静注・皮下注

・ ミダゾラム(ドルミカムR)
→  2.5mg/日から開始    眠気が許容できる範囲で5mg/日まで増量


呼吸困難の治療 治療目標の設定

呼吸困難を取り去ることが目標であるが、時に難しいことがある
特に呼吸不全を合併している患者では薬物療法によって傾眠をきたしやすい

呼吸困難と眠気のバランスを考えて、患者・家族が満足できる目標を設定する!


呼吸困難のケアと説明

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